第30回えんじゅトークサロンが開催されました

昨日、今年度最初の「第30回えんじゅトークサロン」が開催された。当初、いたるところでイベントが開かれている時期なので、どれほどの人が来てくれるか不安であったが、いざ当日を迎えてみると、いつものように多くの方に参加していただいた。

今回の講師は、4年前に地元で『八郷留学』を立ち上げた原部直輝さんである。「暮らしも遊びも物語も作るのは全部 君だ」をテーマにして『八郷留学』について話していただいた。
講演は、まず『八郷留学』が活動している八郷地域の紹介から始まり、その具体的な活動内容、運営体制、そしてこれまでの展開の軌跡などの説明があった。始まった3年前では参加者が50人強だったのが、昨年度は200名を超えるまでに発展したという。参加者の地域も、年々次第に近隣から遠方の都市部へ広がっている。これまでに多くの人から受け入れられたのは、子供たちが八郷の自然や暮らしの中で過すうちに、様々な「面白いもの」「夢中になれる」ものを自ら発見して体験することよって、人が成長するのに最も大切な「自己肯定感」を実感することを目指したからだろう。母親の声でも「自分に自信を得たようだ」とか「乗り越える力を得たようだ」とか「五感が活発になった」とかがあった。

また、こうした『八郷留学』の活動が、原部さんと同世代の若者や地域住民などの多くの協力者に支えられていることも知った。「八郷全体が子供たちの自然教育や体験の場となって欲しい」という原部さんたちの夢が、実現に向けて確実に歩み始めているのを感じた。もちろん、私もこのような方向には全面的に賛成である。

今回のトークサロンでは、地域の抱える空き家問題から農業政策、教育などについて、これまでになく参加者から多くの質問や感想の声があった。参加者同士で意見を述べ合う場面も見られた。参加者全員が、一つになって教育や地域のことを考える機会になった。講演内容について、講演者と参加者や参加者同士が活発に意見を交換するのもトークサロンの醍醐味でもあるので、この点でも今回の講演は実り大きいものだった。

原部直輝さん、ありがとうございました。

 

 

== 5月の茶会のご案内 ==

 新緑の頃、季節の和菓子と薄茶を一服差し上げます
端午の節句の趣向で皆様をお迎えします。
イス席ですのでどうぞお気軽におでかけ下さい
皆様のお越しを心よりお待ちしております。
とき: 5月4日(土祝)
時間: 10時〜15時
ところ: Bookcafe えんじゅ
会費: 800円
    小中高校生300円
※ 事前予約は不要です

 

第30回 トークサロンのご案内

 第30回えんじゅトークサロン』のご案内です。今回は『八郷留学』代表の原部直輝さんから話をうかがいます。
 昨年の秋、NHKテレビで放映されのでご存知の方が多いかもしれませんが、『八郷留学』は、約3年前に地元の原部直輝さんが、Uターンして立ち上げた子供向けの宿泊型の自然体験教室です。しかし、それは単なる「自然体験」や「農業体験」ではありません。そういうものなら都市の周辺にはいくらでもありますが、『八郷留学』は、自然の中で遊んだり、様々な体験をすることを通して、子供や人間が本来持っている「生きる力」、すなわち「問題を発見して、考え、解決するという力」を自分の中に見出すことに主眼を置いたプログラムです。明確な目的と理念を持った教室なのです。むしろ本物の「体験教育」と言った方が相応しいかもしれません。
 現代の子供、特に都会化された所で育った子供は、親や学校などから与えられた課題をこなすだけで汲々としています。あるいはゲームに夢中になっています。今、子供たちに必要なのは、自然の中で得られる豊富な体験、仲間と一緒になって問題を解決した時の達成感、そして、自分の中に生まれる自信だと思われます。それには、適切な大人の指導者と場所が必須ですが、原部直輝さんは活動に賛同する仲間と自然豊かな八郷という地を得て見事に実現しました。教室は大きな反響を得て、今夏まで予約でいっぱいだといいます。
 第30回のトークサロンでは、この原部直輝さんから『八郷留学』の設立目的や理念、これまでの活動内容、これからの計画などをお聞きします。また、将来、この八郷地区をどのようなところにしたいかなどについても語っていただきます。
多くの方の参加をお持ちしています。
日時: 2024年 4月27日(第4土曜日) 14:00 〜
 講師: 原部 直輝
 テーマ:「暮らしも遊びも物語も、作るのは全部きみだ」
 参加費: 1500円/人 (珈琲、お菓子付き)
◉ 参加を希望される方は、早目に下記のところまで連絡してください。
申込問合先:Tel. 080-9295-4893(野村), 090-4425- 4679(木崎)
メール: bookcafe.enju@gmail.com または、このホームページの連絡先ページから
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2024年度前期の『トークサロン』案内

お待たせしました。2024年度前期の『えんじゅトークサロン』の内容をご案内します。今回も魅力あふれる講師とテーマを取り揃えました。
皆様の参加をお待ちしております。このHPの連絡先ページからもお申し込みができます。
なお、今回は、開催曜日などで若干の変則的な回があります。ご留意ください。

第29回 えんじゅトークサロンのご案内

 今月3月の『第29回 えんじゅトークサロン』は、元県立歴史館主席研究員の大関 武さんがお話しします。大関武さんは、筑波生まれの筑波育ち、筑波山研究のスペシャリストです。茨城県立歴史館時代には特別展『筑波山ー神と仏の御座(おわ)す山ー』で、その研究成果を発表されました。
 筑波山は、茨城県のシンボルであり、日本百名山の一つです。また、古代から今日まで霊峰として神仏が祀られ、人々に崇められてきました。
今回のトークサロンでは、大関武さんから、このような筑波山について、これまで人々からどのように信仰されてきたか、その歴史や広がりなどを話していただきます。一緒に筑波山の謎を解きあかしましょう。また、「えんじゅ」のある八郷や石岡地区と筑波山との関係についても触れられると思います。
 今回のトークサロンに参加することによって、日頃眺めている筑波山が、またいつもとは違って新鮮に見えることでしょう。多くの方の参加を希望します。
 日時: 2024年 3月23日(第4土曜日) 13:30~
 講師: 大関 武
 テーマ:「筑波山ー神と仏の御座(おわ)す山ー」
 参加費: 1500円/人 (珈琲、お菓子付き)
◉ 参加を希望される方は、早目に下記のところまで連絡してください。
申込問合先:Tel. 080-9295-4893(野村), 090-4425- 4679(木崎)
メール: bookcafe.enju@gmail.com または、このホームページの連絡先ページから

第28回 トークサロンが開催されました

 先週の土曜日2月24日に、長い冬休み明け初の『第28回 えんじゅトークサロン』が開催された。今回の講師はえんじゅの近くに住んでいる檀はるかさんである。テーマは「なわばりに生きる」で、檀さんの日常の(驚くような)生活ぶりの紹介だった。
 檀さんは17年前に八郷青柳に越してきて、丘の上に1600坪の土地を得て、瀟洒な家を建て、その周りにクヌギ・コナラの雑木林を作り、約300坪の畑に約35種の野菜を育てている。中には自家採種の野菜もたくさんあって、毎年繰り返して育てている。多くの果樹も植えている。竹林もある。大きく育った雑木を切り倒してストーブ用の薪を作り、太い枝で椎茸を栽培している。そして、驚いたことに、罠猟の狩猟免許を取得して、畑に侵入して作物を荒らす小動物を檻で捕獲して、自分で絞めて、肉をさばき、食用としているのだ。そこには、生命(いのち)を頂くのだから、少しものムダを出してはならないという強い思いがある。
 趣味としては、農作業の合間に、以前は乗馬だったが、現在は「筋トレ」にハマっている。腹筋を割るのが目標だそうだ。さらに、音楽も楽しんでいる。家には特注のチェンバロがあって、バッハの曲などを弾いている。お嬢さんもリコーダー(ブロックフレーテ)の名手で、よく谷にバロックの曲が流れていた。現在、お嬢さんはもっぱら障害馬術、馬場馬術などの馬術競技を特訓中である。スライドの最後にも、お嬢さんによるリコーダーの音色をバックに、華麗な馬術の動画が流れた。
 参加者の中には、「自給自足の田舎暮らし」の話しかと思った方も多いかもしれない。しかし聞いているうちに、それが「歯をくいしばる」ような努力と忍耐の「自給自足」ではなく、檀さんが、自分の身体と知力でどこまで実現できるかを挑戦しているうちに、結果として「自給自足」に似てきたことに気がつくだろう。何にでも挑戦して、それが達成して実現することに大きな喜びが生まれるのだ。その姿に、僕もトークサロンに参加した人も、檀さんのカッコ良さを感じて、こうした生活への憧れを持つのだ。本当に豊かな暮らしとは何のかを考えさせられたトークサロンでした。
 檀はるかさん、素晴らしいお話と映像ありがとうございました。

弥生の茶会のご案内

 日々、春が近づいているこの頃です。
『えんじゅ』は更にバージョンアップします。
 これから定期的に「茶会」を開催することになりました。
日常的に「抹茶」を気軽に楽しんでいただくために、初めての方、経験豊富な方を問わず、多くの方の参加を希望します。
 まずは、『弥生の茶会』を下記の通り、開催します。
雛祭りの趣向で薄茶と和菓子をイス席にて召し上がっていただきます。予約は不要です。どうぞ気軽にふらっとお立ち寄り下さい。
 ・日時; 2024年3月2日(土)
      10時〜15時
 ・席主: 裏千家准教授 宍戸由美
 ・場所; ブックカフェえんじゅ
 ・参加費; 800円/人

第28回 トークサロンのご案内

暖冬のせいか、春の訪れが早いようです。もう、梅が咲き始めました。
『えんじゅ』も2月から冬眠から目覚めて、通常の営業に戻りました。
 今月の『第28回 トークサロン』には、「えんじゅ」のすぐ近く、小高い丘の上に棲息するダン夫人が登場します。(究極の)八郷らしい生活を送っている方と言えるかもしれません。
 ダン夫人は、17年前、つくばの研究所での実験と論文書きの生活を飛び出して、この地で縄張りと体を張って生きる決意をしたそうです。
できるだけ自分の筋力で生きてみたいと、南東斜面に畑とクヌギ林を作り、草刈り、薪割り、畑仕事、果ては狩猟免許を取得して、彼女の縄張りを侵した獣を捕獲します(捕まえた獲物をいったいどうするのでしょう…)。チェンバロと乗馬が趣味でしたが、1年前に始めた筋トレが大いに気に入った様で、腹筋を割るのに余念がないこの頃です。
 そんな彼女の日常の話、もしかしてほとんどの人には非日常かもしれませんが、たまにはこんなお話もいいかも、と思う方は、ぜひ午後のひとときをご一緒しましょう。
 多くの方の参加をお持ちしております。
 日時: 2024年 2月24日(第4土曜日) 13:30~
 講師: 檀 はるか
 テーマ:「なわばりに生きる」
 参加費: 1500円/人 (珈琲、お菓子付き)
◉ 参加を希望される方は、早目に下記のところまで連絡してください。
申込問合先:Tel. 080-9295-4893(野村), 090-4425- 4679(木崎)
メール: bookcafe.enju@gmail.com または、このホームページの連絡先ページから
2024/2/1

第27回 トークサロンが開催されました

 先週の土曜日に、赤羽根義郎さんによる『第27回 えんじゅトークサロン』が開催された。テーマは、「秋深し、ジャズの話をしませんか」である。今回はこれまでのトークサロンと趣が少し異なって、茅葺の古民家にジャズが大音響で鳴り響いた。

 流れた曲は、マイルス・デイビス、オスカー・ピターソン、アート・ブレーキーなどの名曲である。いずれも赤羽根さんが収集したLPレコードから選りすぐった名盤ばかりである。赤羽根さんから、演奏された頃の時代背景やそれぞれの曲の簡単な解説があった。アンプもスピーカーも同時代のもの。きっと、年配の参加者は、自分が夢中になって聴ていた当時を思い出したことだろう。一瞬、青春が蘇ったかもしれない。

 私が、前方でパソコンを操作していたら、どこからか歌声が聞こえる。赤羽根さんが、曲に合わせて小さな声で歌っていたのだ。参加者も、身体を揺らしたり足でリズムをとったりしている。ジャズの力は本当にすごい!古民家の空間全体を音楽世界に変えてしまった。

 今回のトークサロンでは、呼びかけをした訳でものないのに、何人かが、自分が最も好きなレコードを持参して参加した。こんな事は初めてである。やはりジャズの魅力は格別である。

 赤羽根義郎さん、素晴らしい時間をありがとうございました。

今月(11月)のトークサロンのご案内

 秋も深まってきました。11月のトークサロンはジャズのお話。話してくださるのは、長く県内の高校で英語の先生をされていた赤羽根義朗さん。自他共に認めるジャズの愛好家です。

 赤羽根義朗さんは、大阪外語大学時代から、ジャズの魅力にとりつかれ、学業そっちのけ?(笑)でジャズ喫茶に通い、コンサートに足を運び、CDなどまだ無かったこの時代、レコードをこつこつと収集してきました。

 今回はその秘蔵のレコードの中から、よりすぐりの名曲を聴きながら、ジャズの魅力について話していただきます。
ところで、「古民家えんじゅ」は、太い梁と土壁、そして、銅ぶきの屋根の下は、しっかりと茅ぶきで覆われているという、天然の音響設備完備(笑)の建物です。
 この古民家で生レコードの音色を聴きながら、ゆったりとした晩秋の時間を過ごしてみませんか。
 ジャズの大好きな方も、これまであまり馴染みのなかった方も、きっとお楽しみいただけると思います。

 みなさまのお越しをお待ちしています。 (木崎)

 日時: 2023年 11月25日(第4土曜日) 13:30~
 講師: 赤羽根義郎
 テーマ:「秋深し、ジャズの話をしませんか」
 参加費: 1500円/人 (珈琲、お菓子付き)
◉ 参加を希望される方は、早目に下記のところまで連絡してください。
申込問合先:Tel. 080-9295-4893(野村), 090-4425- 4679(木崎)
メール: bookcafe.enju@gmail.com または、このホームページの連絡先ページ
 ※パンフレットのお名前の漢字が間違っていました。正しくは赤羽根義郎さんです。お詫びして訂正いたします。