第18回 えんじゅトークサロンが開催されました

 昨日、後半期の第18回『えんじゅトークサロン』が盛況にスタートした。今回は、筑波大学名誉教授・日本茅葺き文化協会代表理事の安藤邦廣先生による「八郷の茅葺き民家の保存と活用について」がテーマであった。

 前半は、これまでに安藤先生が手掛けた建築作品が紹介された。まずは、新潟県十日町市の事例である。地震でひどく痛んだ山村の古民家を陶芸家たちと共同でリノベーションして見事に復活させた。それを地元の人たちが農家レストランや宿泊場所、コミニュケーションの場として活用している。また、続いて筑波山麓にある『美六山荘』の紹介があった。

 後半は、視点を八郷に移して、茅葺き民家の材料となる「萱」の確保についてから始まった。かつては、八郷のどこにでも有った「茅場」が、現代ではほとんど消失してしまった。そこで、つくば市の『高エネルギー研究所』の地上部の萱を利用しているとのことである。建築例では、筑波大学が研究施設として復活させた小屋地区の茅葺き民家と若者家族が有機農業を目指している『やまだ農園』が紹介された。

 むすびは、地球温暖化防止に関連して、いかに茅葺き建築が、二酸化炭素の循環・固定システムとして優れた機能を発揮するかという説明である。茅場に生育する萱→それを大量に使用する萱屋根→古くなった萱を肥料として農作物を育てる ーーー このゆっくりした大きな循環が、長期間にわたって炭素を固定する。これは、極めて現代的な課題に対応している建築であると言える。

 八郷の山裾にたたずむ茅葺き民家の風景は美しいと思う。しかし、その「美しい」と感じる背後には、優れた炭素循環のシステムが存在しているのだと、今回の安藤先生の講話を聞いて知る事が出来た。そして、茅葺き建築は現代的なのだと。

 安藤先生、お忙しい中有難うございました。

「えんじゅ」の新米が食べられます!

 今週の土曜日22日午後に、安藤邦廣先生による「トークサロン」が開催されます。まだ、席に余裕がありますので、是非、ご参加ください。

 また、当日と前日の21日(金)の午前11時から13時30分の間は、『えんじゅ 新米まつり』を開きます。炊きたての塩むすび、具だくさんのキノコ汁、お新香が食べられます。料金は500円です。

 また、予約していただけば、えんじゅ周辺で収穫した「新米」も販売しています。周辺の山からの水だけで育てた絶品のお米です。 2Kg 1000円 、 5Kg 2500円

 よろしくお願いします。

10月度『えんじゅトークサロン』のご案内

八郷の山麓に点在する茅葺き民家。その美しい風景は「にほんの里100選」にも選ばれました。しかし、今、その古民家が急激に消えつつあります。青柳地区では、もう「えんじゅ」とお隣りの本家しかありません。

 今月の『えんじゅトークサロン』では、筑波大学名誉教授・日本茅葺き文化協会代表理事の安藤邦廣先生に「八郷の茅葺き民家の保存と活用について」話していただきます。安藤先生は、日本の茅葺き民家研究の第一人者であり、特に八郷の茅葺き民家については、先生をおいて他に語れる人はおりません。お住まいも「えんじゅ」の近くにあって、長いこと八郷の茅葺き民家の変遷を身近に見てこられました。

 今回のトークサロンでは、安藤先生から茅葺き民家の文化的な意義や歴史、そして現存する茅葺き民家の将来像について講演をいただき、参加者の一人ひとりが、これからも長く存続させる為にはどうしたら良いかを考える場としたいと思います。
多くの方の参加をお待ちしています。

 ◉ 参加を希望される方は、早目に下記のところまで連絡してください。

  日時: 2022年10月22日(第4土曜日) 14時~16時
  参加費: 1500円/人 (珈琲、お菓子付き)
  申込・問合せ先:Tel. 080-9295-4893(野村)、090-4425- 4679(木崎)
  メール: bookcafe.enju@gmail.com 
または、ホームページの連絡先ページから

8日(土)は『えんじゅカレーの日』

今週の土曜日10月8日は『えんじゅカレーの日』です。
限定10食のみですが、シェフ(スタッフ)が、インド・中近東で体験した味を提供します。他では食べられない本格的なカレーです。是非、この機会に味わってみてください。

 ・コーヒー、デザート付き1400円
 ・早めの予約をお願いします。
  TEL 080-9295-4893 
  HPの連絡先ページ、メールなどで

ツリフネソウ