第28回 トークサロンが開催されました

 先週の土曜日2月24日に、長い冬休み明け初の『第28回 えんじゅトークサロン』が開催された。今回の講師はえんじゅの近くに住んでいる檀はるかさんである。テーマは「なわばりに生きる」で、檀さんの日常の(驚くような)生活ぶりの紹介だった。
 檀さんは17年前に八郷青柳に越してきて、丘の上に1600坪の土地を得て、瀟洒な家を建て、その周りにクヌギ・コナラの雑木林を作り、約300坪の畑に約35種の野菜を育てている。中には自家採種の野菜もたくさんあって、毎年繰り返して育てている。多くの果樹も植えている。竹林もある。大きく育った雑木を切り倒してストーブ用の薪を作り、太い枝で椎茸を栽培している。そして、驚いたことに、罠猟の狩猟免許を取得して、畑に侵入して作物を荒らす小動物を檻で捕獲して、自分で絞めて、肉をさばき、食用としているのだ。そこには、生命(いのち)を頂くのだから、少しものムダを出してはならないという強い思いがある。
 趣味としては、農作業の合間に、以前は乗馬だったが、現在は「筋トレ」にハマっている。腹筋を割るのが目標だそうだ。さらに、音楽も楽しんでいる。家には特注のチェンバロがあって、バッハの曲などを弾いている。お嬢さんもリコーダー(ブロックフレーテ)の名手で、よく谷にバロックの曲が流れていた。現在、お嬢さんはもっぱら障害馬術、馬場馬術などの馬術競技を特訓中である。スライドの最後にも、お嬢さんによるリコーダーの音色をバックに、華麗な馬術の動画が流れた。
 参加者の中には、「自給自足の田舎暮らし」の話しかと思った方も多いかもしれない。しかし聞いているうちに、それが「歯をくいしばる」ような努力と忍耐の「自給自足」ではなく、檀さんが、自分の身体と知力でどこまで実現できるかを挑戦しているうちに、結果として「自給自足」に似てきたことに気がつくだろう。何にでも挑戦して、それが達成して実現することに大きな喜びが生まれるのだ。その姿に、僕もトークサロンに参加した人も、檀さんのカッコ良さを感じて、こうした生活への憧れを持つのだ。本当に豊かな暮らしとは何のかを考えさせられたトークサロンでした。
 檀はるかさん、素晴らしいお話と映像ありがとうございました。