第25回の『えんじゅトークサロン』は、つくば国際大学の岸本亨教授から「昆虫はお好き?〜昆虫に学び、昆虫を楽しむ〜」と題して、話をいただいた。
「地球は虫の星」と言ってもいいほど、あらゆる場所に膨大な数で生息している昆虫。生活の身近にいる昆虫。興味深い生態と人類との古い関わりがあるのに、私たちは昆虫を良く知らない。そんな昆虫の世界を、岸本亨先生がわかりやすく垣間見せてくれた。
まずは、生物としての昆虫の位置づけやその特徴の説明から始まり、人類との関わりなどの文化史的な側面、そして現在話題になっている「昆虫食」の話などである。「昆虫食」では、実際に何種類もの昆虫加工食品が参加者に振る舞われた。
先生によると、人類が昆虫を食料としていたのは先史時代からであり、現在でも、日本を含む多く国で食べられており、食品添加物として日常的に口に入れているとのことである。栄養価も他の肉類よりも優れている。そして環境負荷も少ない。そして将来予想される世界的な食糧難の備え・・・などなど。
岸本先生の話を聞いているうちに、だんだんと昆虫を食べるということが、そう特別なことだとは思えなくなってきたから不思議である(私は好んでまでには至らないが)。質問も多数出て、いつものように会場は大いに盛り上がり、先生が会場に回した昆虫加工食品の皿もほとんど空になっていた。